シリーズ第5回「よい旅⇌地元から通信」です。今回は滋賀県守山市の齋藤さんから寄稿が届きました。齋藤さんは北海道登別市からの出向職員さん。行政は遠隔地間で人事交流があります。地方自治体は全国1800近くあるので、出向先はさながらダーツの旅みたいなもの?
外から来た齋藤さんから見た守山市の魅力のひとつがお祭りでした。今年は全国各地、お祭りが復活する特別な1年になるはずです。記事を読んで、守山のお祭りに興味を持つもよし、故郷のお祭りに思いを馳せるもよし。今年のお祭りに期待してください。(写真:第1なぎさ公園は1-2月は菜の花、7月中旬から小さなひまわりが咲き誇る)
執筆者の紹介
皆さんはじめまして。滋賀県守山市都市経済部商工観光課の齋藤です。
私、実は昨年の3月まで、北海道の温泉が有名なまち「登別市」に住んでおり、仕事の関係で4月に守山市へ引っ越してきました。2月中旬頃、挨拶をしに守山へ行った際、雪が全くなくて暖かいことに感動しました。また、登別と違って坂が全然なく、サイクリストがたくさんいることも印象的でした。
せっかく北海道から関西まで来たので、週末は守山のきれいなお花を見に行ったり、ホタルを探したり、時には京都や大阪まで足を延ばして、充実した関西ライフを過ごしています。
そんな中、守山の魅力をたくさん発見したので、今回はその中でもお祭りにスポットを当てて、自分の体験談とともにご紹介します!
ちなみに、北海道弁で「なまら」は「めっちゃ」。「べや」は「~じゃん」という意味です(笑)
守山ってどんなまち?
守山市は、良好な自然環境に恵まれたのどかな田園都市です。滋賀県と言えば真っ先に思い浮かぶ日本一大きな湖「琵琶湖」にも面しています。JRで京都駅から25分、大阪駅から55分と利便性に優れています。自治会の加入率90%を誇る地域の絆、病院の充実による良質な医療サービスの提供、市内に中高一貫校が2校あるという教育環境、さらには中山道宿場町等の歴史と伝統も兼ね備えており、さまざまな魅力と活力のある「住みやすさ日本一」を実感できるまちです。
守山には楽しいお祭りがやまもり!
皆さんは守山にどんなお祭りがあるか知っていますか?ちなみに、私は守山に住むまで全く知りませんでした。(笑)ですが、実は魅力いっぱいのお祭りがいろいろとあります。ザ・お祭り!という感じのものから、狂気じみたものまで、本当にいろいろです(笑)その中でも、私が守山に来て実際に経験したり、関わったりしたお祭りを紹介します。
①勝部の火祭り
私は最初このお祭りについて聞かされた時、衝撃を受けました。なんと、真冬に!ふんどし一丁の若者たちが!でっかい松明(たいまつ)を燃やす!お祭りなのです!
このお祭りは、毎年1月の第2土曜日に勝部神社で開催されています。800年以上も続く伝統のあるお祭りで、1年の無病息災を祈願して実施されます。
当日の夕方から、このお祭りを担っている「松明組」の若者たちがふんどし一丁で大太鼓を担いで町内を練り歩いた後、夜には十数基の大松明が境内に勢ぞろいします。その後、一斉に点火し、炎は十数メートルも立ち上がり、境内は一瞬で火の海と化します。その中で円陣を組み、「オイサー!オイサー!」と叫びながらぐるぐる回る若者たちの光景は、非常に狂気じみていて、圧巻です。
【勝部の火祭り】
開催日(次回):2024年1月13日(土)※毎年1月第2土曜日
開催場所:勝部神社
執筆者の体験談
私事ですが、ぜひ聞いてほしい話があります。実は私も松明組のメンバーです。今年ふんどし一丁で町内を練り歩きました(笑)
守山に来てまもなく、松明組の方から熱い勧誘を受け、話を聞くだけでワクワクしたので、二つ返事で加入することを決めました。
加入してから、楽しいだけではないと知りました。松明作りに必要な菜種殻を収穫したり、長さ約5~6メートル、重さ約400キロにもなる大松明を十数基も作ったり、他にも一年がかりでいろいろな準備をして、ようやく開催できるお祭りなのです。
その分、多くの方を感動させることができるお祭りだと確信しています。松明組の若者たちの雄姿をぜひ見に来てください!
ぜひ、火祭りの迫力満点の動画をご覧ください。音声にご注意ください。
②もりやまいち
このお祭りは、応永25年(1418年)の紀行文「なぐさめ草」にも記されており、かなり歴史のあるお祭りです。近郷・近在から多くの人々が集まり、そのにぎわいをさして「京、浪花、江戸の往来も物の数ならず」と語られるほどの活況であったと伝えられています。
毎年12月末頃に開催され、歳末のお祭りにふさわしいゆったりとした雰囲気で、老若男女問わず楽しめます。昔ながらの街並みが残る、情緒ある雰囲気の中山道守山宿一帯が歩行者天国となり、さまざまな催しが行われます。
お子さま向けには、たくさんのゆるキャラが大集合して一緒に記念撮影できたり、ニンテンドースイッチなどの豪華景品が当たる大抽選会があったりします。キッチンカーもたくさん出店するので、虹色のわたあめやぐるぐるポテトなどを買ったりもできますよ!
また、大人の方でも、信楽焼や全国の陶器が集まる陶器市が開催されたり、風情ある太鼓の演奏やよさこいの演舞があったり、鮒寿司やぜんざいなどの守山の特産品を楽しめたりと、十分に楽しめますので、ぜひお越しください!
<もりやまいち>
開催日:2023年12月17日(日)
開催場所:中山道守山宿一帯
執筆者の経験談
私、北海道登別から来ておりますので、登別の魅力も伝えられたらと思い、昨年のもりやまいちでは登別のPRブースを出させていただきました。登別のクイズに正解された方には登別温泉の入浴剤を無料で配布し、皆さんとても喜んでくれました。
今年ももしかすると何かするかもしれません。その際はぜひお立ちよりください!
③もりやま夏まつり
守山の夏の風物詩になっているお祭りです。地元の商店街や市内の企業・団体、有志による市民手づくりのお祭りで、例年7月の最終土曜日に開催されており、約5万人もの方が訪れます。守山駅前通りや中山道守山宿の一部が歩行者天国となり、ザ・夏祭り!な催しがたくさんあります!
大変人気があるのが、スタジオTHINKさんのダンスイベントです。幼稚園の園庭でも、道路の上でも、駐車場でも圧巻のダンスパフォーマンスを披露してくれます。
また、あまが池プラザのお化け屋敷も大変好評です。小学生くらいの子どもたちが、怖いもの見たさに長蛇の列を作ります。
他にも、守山版のミスコン「もりやま卑弥呼コンテスト」があったり、夏のお祭りでは定番のカラオケ大会があったりします。射的やヨーヨー釣り、フランクフルトやかき氷といった、夏まつりにはかかせない屋台もたくさん出店されます。夏の思い出作りにぜひお越しください!
<もりやま夏まつり>
開催日(予定) :令和5年7月27日(土)※例年7月最終土曜日に開催
開催場所(予定):守山駅前周辺
令和4年度は新型コロナウイルスの影響で夏祭りが中止になってしまいました。準備はほとんど終わっており、あとは実施するだけだったので、夏祭り実行委員会のメンバーはなんとか開催できないかと頭を悩ませましたが、子どもたちの安全を考えればこその決断です。すでに実行委員会メンバー全員が次回の開催に向けて意気込んでいるので、今年こそは開催できたらいいなと思います!
まとめ
いかがでしたか?この記事を見て、守山に行ってみたい!と思っていただけていたら幸いです。
本記事では紹介できませんでしたが、守山では年間を通していろいろなお花を見られたり、歴史あるスポットがあったり、初夏には蛍が飛び交うなど、他にも魅力がたくさんあります。皆さんにお越しいただくのを、心よりお待ちしております!
文章:齋藤 隆也(滋賀県守山市都市経済部商工観光課) 仕事:お祭り、観光 好きなこと:みんなでワイワイお酒を飲むこと。 お祭りに携わる人はお酒好きが多く、飲み会にたくさん誘ってもらえます。お酒を飲みながら、お祭りへの熱い思いを語ったりして、とても楽しいです。 |