愛知県を拠点とする準大手旅行会社の名鉄観光サービスは2023年10月11日、2020年度以降に受け取っていた雇用調整助成金の内、約250万円を不正に受給していたことを明らかにしました。
名鉄観光サービスは2020年4月から2022年4月まで、中部エリアの支店で実際に従業員が出勤しているにもかかわらず、休業・教育訓練日と虚偽申請を繰り返し、雇用調整助成金を不正受給していました。
今年5月、厚生労働省愛知労働局から指摘があり、名鉄観光サービスが社内調査を行うと、当該支店の全申請数2073件に対する総受給額約3400万円の内、144件で約250万円の不正受給が判明し、当局に申告しました。今後、愛知労働局が不正受給を認定すると、同社には不正受給額以外を含めた、助成金全額の返還義務が生まれます。なお、同社が受け取っていた総受給額は約23億円に上ります。
名鉄観光サービスは名古屋鉄道グループの中核会社です。2022年度の総取扱額は約640億円で業界10位に位置。同社は、「この事案を重く受け止め、再発防止策の徹底と透明性の確保に全力を尽くす」と発表しています。