全国旅行業協会(ANTA)会長を30年以上務める、自民党の二階元幹事長(85歳)が2024年3月25日、政治資金パーティー問題の責任を取る形で、次期衆議院選挙に立候補しないことを表明しました。(写真:旅のイベントを視察する二階元幹事長)
1983年の衆議院議員に就任した二階元幹事長は1990年から現在まで、旅行業界団体の全国旅行業協会の会長を30年以上にわたって務め、1999年から2000年には運輸大臣(現国土交通省大臣)に就任し、観光業界に影響力を及ぼしてきました。
最近では、2020年の新型コロナ禍での旅行支援事業「Go Toキャンペーン」は、幹事長時代の二階氏の強力な指導で実施されました。
26日朝、全国旅行業協会に二階元幹事長の次期選挙不出馬による協会会長職への影響を聞くと、「今協会で把握していることはないが、会長職は議員である必要はない。なお、協会の役員人事は6月の理事会で決定される」と話します。
なお、国の観光政策推進では、二階元幹事長は菅元総理大臣と近い関係にあります。2023年秋に大阪で開催された日本政府観光局が主催する旅の祭典「ツーリズムEXPOジャパン」のレセプションでは、二階元幹事長と菅元総理大臣の両名が登壇しました。また、菅元総理大臣は官房長官時代から旅の祭典に参加しています。
二階元幹事長の次期選挙の不出馬により、今後の政界の動向だけではなく、観光業界への影響も注目されます。