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観光庁、阪急交通社に業務改善命令へ-同社広報発表の予定無し

 観光庁は2024年6月26日、旅行業法違反に基づき、旅行大手「阪急交通社」の役員を庁内に呼び、聴聞を行いました。観光庁は今後、同社に対し業務改善命令を下す予定です。

観光庁

 聴聞の理由は、阪急交通社が2020年11月に実施した貸切バス旅行で、運送を引き受けた貸切バス事業者の運賃料金に対して、旅行会社に対して支払う手数料額がバス事業者の安全コストを下回っていたことです。つまり、阪急交通公社が貸切バス事業者から過大な手数料を受け取っていました。このため、まず国交省の自動車旅客局がバス事業者を道路運送法違反で行政処分し、その情報が観光庁の旅行業担当に知らされ、阪急交通社に対する聴聞が行われました。

 

 聴聞会では、観光庁が阪急交通社に対して事実を通告し、阪急交通社はそれを受け入れました。今後、観光庁は阪急交通社に業務改善命令を下す予定です。観光庁は、「このような状態の取引があると、重大な事故につながる可能性があり、乗客の安全確保に影響する」と話しています。

 

 なお、観光庁は阪急交通社に対する聴聞を公表しましたが、阪急交通社からの正式な発表は現在ありません。観光庁は、「正式な業務改善命令が出た後に発表される可能性があるが、旅行会社次第である」とのこと。阪急交通社に確認したところ、「現在、この件の発表は考えていない」との回答があり、広報発表まで必要ない事案と考えているのかと聞くと、「今のところは」と述べました。

 

 なお、旅行業法は旅行業者の利益を確保するものではなく、旅行者の正当な利益を保護するための法令として定義されています。

 

関連サイト

観光庁

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