ローソンが車中泊「RVパーク」実証開始―千葉県6店舗で更に拡充も視野に

ローソンは2025年7月14日(月)~2026年6月30日(火)まで、コンビニエンスストアとして全国で初めて、車中泊施設「RVパーク」の実証実験を千葉県内6店舗の駐車場で開始する。日本RV協会などと連携し、期間中の拡大も視野に入れて検証を進める。
実証実験では、各店舗の駐車場に1組分の車中泊用スペースを設置。利用者が安心・快適に「くるま旅」を楽しめる環境を整える。駐車区域は通常2台分のスペースを1台で利用できるが、車外での行為は禁止されており、あくまで「車中泊」としての利用が原則となる。
RVパークとは、日本RV協会が認定する車中泊用のスペースで、24時間利用可能なトイレやごみ処理施設などを備えることが条件。これまで道の駅や温泉施設などに設置されていた。
ローソンでは、24時間営業という業態や、飲食物の調達のしやすさ、スタッフが常駐している安心感を生かし、車中泊ニーズに応える。利用は予約サイト「RV-Park.jp」から事前予約とクレジットカード決済で決済する。料金は1区画あたり2,500円~3,000円で、チェックインは18時から、チェックアウトは翌9時まで。
店舗側の対応としては、タブレットによる予約確、駐車スペースへの看板設置、利用者への受付セット(許可証、注意事項、ごみ袋)の提供、電源ドラム貸出、ごみ処理(1袋)などが行われる。
なお、今回の対象地域である千葉県について、ローソン広報部は「既存のRVパークは利用料金が高めで、混雑もしやすい傾向があり、車中泊スポットのニーズが高いエリア」と説明。加えて、「店舗の選定にあたっては、駐車場の広さや住宅街との距離感、近隣に温浴施設があるかどうかといった点も重視した」と説明する。
対象店舗
- ローソン一宮東浪見店(長生郡一宮町)
- ローソン御宿新町店(夷隅郡御宿町)
- ローソン天津小湊店(鴨川市)
- ローソン富浦インター店(南房総市)
- ローソン南房総岩井海岸店(南房総市)
- ローソン富津湊店(富津市)
コロナ禍以降、車中泊の人気は急速に高まり、YouTube動画などでも関連動画が人気を集めている。2024年時点で国内のキャンピングカー保有台数が16.5万台を超え、今後も増加傾向にある一方、騒音トラブルや無断利用などの課題も指摘され、安心して泊まれる場所の整備が求められている。
ローソン広報部は、「まずは6店舗でスタートするが、今後の展開によっては対象店舗を拡大する可能性もある。あくまでその検証も含めた実証実験と位置付けている」と話す。