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旅行情報誌「じゃらん」来年3月で休刊へ ― 一緒にページをめくる宿選びの文化の終焉

 リクルートは2024年10月8日、旅行情報誌「じゃらん」および「じゃらんムックシリーズ」を2025年3月発行をもって休刊すると発表しました。休刊の理由は、ユーザーのニーズ社会の変化を反映した戦略的な決定とされています。

旅行情報誌「じゃらん」

 休刊対象は、「関東・東北じゃらん」「東海じゃらん」「関西・中国・四国じゃらん」「九州じゃらん」および臨時増刊号とムックシリーズで、今年6月には一部ムックシリーズが終了しています。来年3月には、各地域版の旅行情報誌が一斉に休刊となりますが、北海道版の旅行情報誌およびムックシリーズは発行が続きます。

 

 「じゃらん」は1990年に創刊され、35年の歴史を誇ります。平成時代に急成長したリクルート独自の広告メディア戦略を象徴するブランドで、編集枠の特集記事と宿泊施設を紹介する広告枠で構成された分厚い誌面が特徴です。デジタルが台頭する前には、カフェやファーストフード店で、恋人や友人が一緒にページをめくりながら宿を選ぶ光景がよく見られました。

 

 編集部の調査では、2021年時点で「じゃらん関東・東北版」の発行部数は約14万5,000部。広告枠の料金はカラー見開きが180万円(1ページの場合は半額)、カラー1/8ページが113,300円とされています。一方の予約サイト「じゃらんnet」は、現在、宿の掲載にあたる登録費用は無料で、宿泊予約の決済金額に応じて6%~12%の手数料が収益としているビジネスモデルです。

 

 よい旅ニュース通信編集部がリクルート広報に、紙媒体の終了とNET版への移行に伴い、従来の紙媒体の広告収益が失われることについて質問したところ、「収益構造に関しては非開示情報となるため回答を控えさせていただきます」と回答がありました。

 

 来年3月以降、旅行情報誌「じゃらん」に代わる、宿の予約は「じゃらんnet」のウェブサイトやアプリに集約されます。また、一般的な旅行情報は「じゃらんニュース」や「北海道じゃらん」などを通じて発信されます。

 

関連サイト

リクルート

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