2024年10月24日、JTBが企画したマレーシアツアーで、中部の「キャメロンハイランド」へ向かう観光バスがトレーラーと衝突する事故が発生し、70代の日本人女性1名が死亡し、10名が病院に搬送されました。同社は事故前日、「安心・安全への取り組み」について公表したばかりでした。
ツアー名は 、JTB旅物語「行っ得!マレーシア縦断7日間」で、21日に関西国際空港からクアラルンプールに向けて出発。事故はツアー4日目、現地時間の24日13:46頃(日本時間14:46頃)、ビーチリゾート「ペナン」から高原リゾート「キャメロンハイランド」へ移動する途中の高速道路で発生しました。
参加者は50代~80代に日本人男女11名で、男性3名、女性8名の構成です。バスには現地ガイド1名、運転手1名を含む計13名が乗車していましたが、JTB社員は添乗していませんでした。
JTBは事故の前日、10月23日に年に1度発表する、「JTBサステナビリティレポート」で、旅行の安全確保が事業の最優先課題とし、「安心・安全への取り組み」について公表していました。その中で、事業パートナーである運送事業者の選定に独自の基準を設けていると発表していました。
JTB取締会長で日本旅行業協会の理事長を兼務する高橋広行氏は、9月に東京ビッグサイトで開催された旅のイベント「ツーリズムEXPOジャパン」に際して、業界専門紙のインタビューに対し、コロナ禍後の「海外旅行・アウトバンドの復活」が業界最大の課題であると述べていました。
JTBは10月25日午後、国土交通省で記者会見を開き、取締役社長の山北栄二郎氏および、役員2名が出席し、事故の詳細について説明しました。同社は、「マレーシアバス事故対策本部」を設置し、関係当局と連携し、情報収集を進めています。