2024年12月17日、3年ぶりに新たな「日本新三大夜景都市」(通称:日本新三大夜景)が最終選考の結果が発表されました。 主催者は夜景観光コンベンション・ビューロー。(写真:皿倉山から望む北九州市街地)
「日本新三大夜景都市」は、夜景観光の浸透を目的に2015年にスタート。日本の夜景文化を国内外に発信し、経済効果をもたらす取り組み。選定は3年に1回。対象地域の認定は、全国の夜景観光士6,610名を対象に実施されたアンケート結果に基づき、夜景の美しさと観光資源の豊富さで選出されます。
ベスト3
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- 北九州市(4,124ポイント/前回1位)
北九州市が2連覇を達成。皿倉(さらくら)山や門司港レトロなどの観光名所に加え、高塔山公園のフォトスポット、皿倉山のイルミネーションや紫川スペクタクルなど、夜景資源の豊富さが評価。夜景観光士から圧倒的な支持を受けています。 - 横浜市(3,408ポイント/前回6位)
横浜市は初のトップ3入り(前回6位)。湾岸エリアの夜のイベント「ヨルノヨ」や「横浜スパークリングトワイライト」などが注目を集めています。また、都市の変化に伴う新たな夜景の魅力が評価されました。 - 長崎市(3,343ポイント/前回3位)
長崎市は2015年の制度スタート以来、唯一「日本新三大夜景都市」を維持しています。稲佐山や鍋冠山、教会群といった夜景スポットはもちろん、西九州新幹線開業を契機とした長崎駅周辺の再開発による、市役所や長崎スタジアムシティなどの新たな施設も注目されています。
- 北九州市(4,124ポイント/前回1位)
4位~10位
4位:東京都、5位:神戸市、6位:札幌市、7位:函館市、8位:大阪市、9位:仙台市、10位:足利市
求められる夜間型オーバーツーリズム問題と対策
テレビ番組にも取り上げられる「日本新三大夜景都市」の認定は、国を挙げたナイトタイムエコノミーの促進による経済効果が期待されます。その一方で、観光客の集中によるオーバーツーリズムが懸念され、渋滞や駐車場不足、施設整備の遅れ、ゴミや騒音の問題などが既に起きています。さらに、夜間帯は、悪いマナーが見えづらくなる側面も抱えています。
今後、夜景観光を推進する関係者には、夜景の魅力を伝える情報発信に留まらず、オーバーツーリズムの解決と未然防止に貢献する責任ある観光を提案する情報発信が求められます。