ANAホールディングスは2024年12月20日、低コストキャリア(LCC)ピーチ・アビエーションの完全子会社化を発表しました。訪日外国人旅行者の需要拡大と地方創生を目指すANAグループの新たな戦略が始動します。
ピーチは2011年に設立され、日本初のLCCとして誕生しました。当初は全日本空輸(現在のANAホールディングス)と香港の投資会社ファースト・イースタン・インベストメント・グループの共同事業としてスタート。2019年には同じANAホールディングス傘下のLCCバニラエアと統合しました。
ピーチは初就航時に2012年に初就航時に関西空港を拠点とし、2015年には成田空港へ進出、国内外でのネットワークを拡大っしています(路線図)。2017年にはANAホールディングスの連結子会社となり、2024年3月期の単独決算は228億円で6期ぶりの黒字(前期124億円の赤字)となり、2024年度中間期には過去最高収入を記録しています。
今回の完全子会社化は、香港の投資会社(現ファースト・イースタン・アビエーション・ホールディングス)が保有していたピーチ株式の7%を譲渡することで実現しました。この結果、ANAホールディングスはピーチの全株式を保有します。
ANAグループはピーチの完全子会社化によりシナジーを創出し、訪日外国人旅行者の誘致と地方創生への貢献に注力する方針です。