米国ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は2025年1月7日、年に一度の世界旅行特集「2025年に行くべき52カ所」を発表しました。日本からは30番に富山市、38番に大阪市が選出されました。(写真:富山市街地を運行する路面電車)
今年20周年を迎えたNYタイムズ紙の「行くべき52カ所」は、「なぜ今年訪れるべきか?」という視点が重視され、選考基準には、オーバーツーリズム地域からの回避や、災害からの復興などが考慮されています。
富山市が選ばれた背景には、ニューヨーク・タイムズに寄稿する在日20年の米国人写真家「グレッグ・モッド」氏の滞在が選考のきっかけになりました。同氏は能登半島を訪問した際の拠点として滞在した富山市に滞在。その中で、富山市を能登半島の玄関口と位置付け、文化や自然、地元グルメを体験し、その魅力を紹介しました。
富山市では、隈研吾設計の「富山市ガラス美術館」や、9月初旬に八尾町で開催される「おわら風の盆」といった著名なコンテンツが注目される一方、特に、市民に愛されるグルメやカフェ、居酒屋、ジャズ喫茶といった、観光客向けにあまりPRされていない店舗が評価されました(グレッグ・モッド氏の記事)。
38位に選ばれた大阪市では、2025年4月から開催される「大阪・関西万博」や、昨年オープンしたJR大阪駅北側の複合施設「グラングリーン大阪」が注目スポットとして取り上げられています。
富山市観光課は、「市民に愛されている店舗の魅力が認められたことは、納得感を持つとともに非常に嬉しく思う」とコメントしました。
また、大阪市の選出に対して、吉村洋文大阪府知事は「海外からの訪問者が増加するだろう」と述べました。
なお、ニューヨーク・タイムズ紙の「行くべき52カ所」では、2023年に盛岡市、2024年に山口市がそれぞれ3番に選ばれています。