2024年1月11日、林芳正官房長官は能登半島地震を受けた被災地支援として、宿泊施設や飲食店など観光業に対するのための施策を発表しました。
政府は、能登半島地震で激甚災害指定を受けた宿泊施設や飲食店などに対して、合計8億4000万円の資金繰り保証や、災害復旧貸し付けの金利を1.2%から0.3%に引き下げることを明らかにしました。また、事業活動が縮小した全国の事業主に対しては、雇用調整助成金の申請要件が緩和されます。
林官房長官はさらに、「被災地のニーズを踏まえ、今後観光業を含めた包括的な支援策を検討する」と言いました。
地震の影響を受けた被災地は、短期〜中期的に旅行活動が戻る地域と、東日本大震災に続くとされる被害があり、旅行活動回復の見通しが立たない奥能登エリアがあります。奥能登エリアの観光業者に対しては、同一の金利0.3%の引き下げでなく、例えば金利0%の提供や、貸し付けとは異なる支援など、それこそ被災エリアや事業者ごとのニーズから最適解を導き出すことが求められます。
発表された支援策に対して、ネットで政府は観光業に手厚いという意見が散見されます。これはコロナ禍、大手旅行会社やOTA(オンライントラベルエージェンシー)などの旅行業者が公的事業で多額の支援を受け、その中で不正行為が相次いだことが起因している可能性がありますが、被災地の観光業者の多くは中小事業者です。