山梨県は、米国カリフォルニア州の国際交流プロジェクト「California Sister Cities」および日本の学校法人21世紀アカデメイアと共同で行う国際コンペティション「Fuji-California Young Artists Expo」の企画としてアート作品の「国際巡回展」を2024年4月から開催しています。
この元となるのが米国California Sister Citiesが開催する国際イベント「California Young Artists Expo」です。「California Young Artists Expo」は世界中の若者が社会への思いをアートと言葉で表現する国際コンペティションで、社会的弱者になりがちな若い世代を取り巻く環境や主張、アイデンティティーや思想表現などを芸術的・文化的に発信していく活動です。
米国California Sister Citiesは2022年に山梨県が提唱した「富士五湖自然首都圏フォーラム」における国際共同プロジェクト「富士五湖グローバル・ビレッジ」に参画した団体のひとつで、今回のイベントもこの取り組みの一環となります。
そして、「富士五湖グローバル・ビレッジ」に参画し、「California Young Artist Expo」の運営を行っているのが、東京デザイナー・アカデミー(旧:東京デザイナー学院)などを展開している学校法人21世紀アカデメイア(学長:田坂広志氏)です。
富士五湖自然首都圏フォーラム 山梨県が推進する「富士五湖自然首都圏フォーラム」は、富士山の裾野に広がる富士五湖地域を自然首都圏として発展させるための取り組み。観光リゾート地と首都圏機能を融合させ、先進的な地域を創出することを目指している。2022年12月に「富士五湖自然首都圏フォーラム」が設立。 |
この活動が私たちの目に触れる機会となるのが、「Fuji」のブランド名を加えた「Fuji-California Young Artists Expo」の作品展示として行われる「国際巡回展」。世界100か国以上の学生からノミネートされた作品が一堂に会す世界規模で行われるアートの祭典です。
去る2024年4月23日、展示会場のひとつである「河口湖 音楽と森の美術館(山梨県・富士河口湖町)」にてプレス発表会が行われました。
出席した山梨県知事の長崎幸太郎氏および山梨県顧問で21世紀アカデメイア学長、シンクタンク・ソフィアバンク代表の田坂広志氏からは、国際巡回展で披露されるアートがグローバルなコミュニケーションとしての共通言語になり現代の若者が集まる場所の創出につながってほしい。また、社会的テーマを多く含んだアートパフォーマンスを自然豊かで日本の象徴でもある富士山の麓・富士五湖エリアで交わらせることに大きな意義があるとの話がありました。
受賞作品を含むすべての作品は現在オンライン・ギャラリーで公開され、世界中のどこからでも鑑賞することができます。作品は絵画だけでなく巨大レリーフや映像作品など、多岐にわたった表現方法が用いられています。次世代のリーダーとなる学生たちから湧き出る情熱的な作品を、ぜひこの機会に観覧してみてはいかがでしょうか。
また誰でもオンライン・ギャラリーから作品に投票することが可能で、一般投票においても賞が授与されるので、未来を担う若者たちに多くの機会を与えることになりそうです。
学校法人21世紀アカデメイア広報は、「日本やアメリカだけでなく、ナイジェリアやインドネシアなどグローバルサウスの学生作品も展示されます。この巡回展が社会問題を考えるきっかけになればと思います。特に、ブラジルの大学生が描いた”女性運動”をテーマにした作品が、女性の権利への熱い想いと少しの皮肉を感じさせてお気に入りです」と話しています。なお、国際巡回展は6月7日から会場を東京・原宿に移し、開催されます。
▮国際巡回展
<第1弾>
会 場:富士五湖アカデメイア/河口湖 音楽と森の美術館(山梨・富士河口湖町)
期 間:開催中~5月27日(月)
入館料:平日 大人1,800円 大高生1,300円 小中学生1,000円
土日祝日 大人2,100円 大高生1,600円 小中学生1,000円
開館時間:10:00~17:30(17:00最終入館)
<第2弾>
会 場:クリエイティブ スペース アカデメイア21原宿
期 間:6月7日(金)~6月30日(日)
入館料:無料
開館時間:11:00~19:00
日本のほか、アメリカのカリフォルニア州主要大都市のギャラリーなどでも開催される予定です。
(文・写真:ライター西村愛)