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【祝】北陸新幹線 金沢~敦賀16日延伸開業|1年の開業遅延を経て、待望の。

 2024年3月16日(土)、北陸新幹線の金沢~敦賀間が、長い期待と準備の末、いよいよ開業します。この開業は、2020年11月に国から突如発表された1年の遅延を経て、重要な節目として迎えられるものです。(写真:©JR西日本)

北陸新幹線 金沢~敦賀間 延伸開業

 明日16日(土)の北陸新幹線 金沢~敦賀延伸開業にあたり、沿線各地や開業によって東京から敦賀まで最速3時間8分で結ばれる首都圏の生活者は次の旅行先としての期待をいだいて盛り上がっています。連日、大手マスコミが沿線各地の観光の情報を紹介しています。2015年の北陸新幹線 金沢開業直後から、福井県の敦賀市やあわら市、坂井市の観光PRに携わったことがあり、感慨深いものがあります。

 

 その時点で、ずいぶん先の2023年の開業に向けた準備が進められていたにもかかわらず、多くの試行錯誤が繰り広げられていました。外部の目線からは、あと2-3年以内に開業するかのように見え、彼らがその準備に真剣に取り組んでいることが伺えました。

 

 2020年11月11日、沿線工事を管轄する国土交通省は予期せぬ発表を行いました。北陸新幹線の待望の開業が1年以上遅れることになりました。理由は、石川と福井をつなぐトンネル工事と敦賀駅の建設遅延が原因とされました。沿線地域には衝撃が走りました。その時期、全国的にはコロナ禍のムードに包まれていたため、他の地域の人は覚えているでしょうか。

 

 工事の遅延は、約3000億円の総事業費の増額にもつながりました。しかし、国が関係する大型プロジェクトでは必ず起きる問題とも言えます。あまりにも突然であり、その背後には複雑な利権関係が存在するのではないかとも、疑ってもおかしくありませんでした。一方で、本来の主役は、真に地域のことを考え、準備で奔走している人たちです。

 

 開業1年の遅延は、地元自治体や事業者、そして住民に大きな失望をもたらしました。福井県知事は会見で「憤りを覚えている」、事業費予算増額は、「執行体制を疑わざるを得ない」と発言し、多くの関係者の感情を代弁しています。しかし、北陸の人の特徴は忍耐強さでした。その後、地元の観光関係者に聞くと、「準備期間が1年増えて、受入れ体制の準備に力を入れれことができる」と言いました。

 

 1年の遅れを経て、ついに3月16日(土)にいよいよ北陸新幹線 金沢~敦賀が延伸開業されます。下りの始発列車は「金沢」6:00発~「敦賀」6:57着の「つるぎ1号」、「東京」6:16発~「敦賀」9:34着の「かがやき501号」です。

 

 この遅れがもたらしたのは単に待ち時間の延長以上のものでしょう。明日の開業は、北陸地域にとって新たな旅の始まりです。この歴史的な瞬間は、地域住民、観光客、そして全国の人々にとって、記憶に残る出来事となるでしょう。

 

ご関係者、沿線地域の皆さま、開業おめでとうございます。

最後に…

 北陸新幹線 金沢~敦賀開業は、ただ人々を運ぶだけではなく、北陸新幹線がこれまでは金沢まで人を送っていた目的から、こらからは、人々を金沢より先へ送ることが目的となり、より遠くへ行きたいという旅心をくすぐります。

 

 その一方、北陸新幹線沿線には、福井や石川だけではなく、富山、新潟、長野、群馬といういずれも魅力的な地域があります。特に首都圏の旅行者は、ぜひ金沢を超えた未知の世界を訪れるとともに、その手前の県も合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。同一の旅行で前半後半と訪れる地域を分けても、別の時期に旅行計画を立ててみても。その時期が来たら、能登半島へ訪れることをお忘れなく。

 

 冬が終わり、北陸新幹線開業とともに新たな春を迎える今。いよいよ旅行シーズンがスタートします。すてきな日本の旅にお出掛けください。

 

以下記事は、昨年3月の敦賀市観光協会の職員による寄稿です。敦賀の基本の理解に。

【地元から通信】1年後に迫る北陸新幹線敦賀開業を見据えて、知っておいてほしいこと(福井県敦賀市)

 

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