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クラツー主催ツアー、積雪の狭路で観光バス横転2人骨折—旅行会社手配のバス事故続く

 2024年12月9日午前10時ごろ、岡山県真庭市蒜山(ひるぜん)上徳山の市道で大型観光バスが横転する事故が発生しました。ツアーは、シニア向けツアーい定評のある近畿日本ツーリストのグループ会社「クラブツーリズム」が主催していました。

クラブツーリズムのロゴ

 事故が発生した観光バスは、乗客43人と運転手、添乗員2人を含む計45人が乗車していました。乗客のうち11人が軽傷を負い、病院へ搬送されました。この中で2人が骨折する重傷を負っています。なお、運転手は勤務歴24年のベテランでした。

 

 事故が発生したのはクラブツーリズムの旅「出雲大社・嚴島神社両参り 山陰山陽ゴールデンルート3日間」で、添乗員や現地係員が帯同しないツアー商品でした。

 

 参加者は12月8日朝、東京駅などを出発し、岡山県倉敷美観地区で観光後、湯郷温泉に宿泊しました。事故は、2日目朝、島根県安来市の足立美術館に向か途中で発生しました。予定では、美術館の後、出雲大社やワイナリーを訪問し、広島市内に宿泊。3日目には宮島を訪れて東京へ戻る予定でした。

 

 事故当初、観光バスは米子自動車道を通行予定でしたが、積雪のため通行止めになっていました。そこで、観光バスは蒜山ICから一般道に降り、国道と県道を利用する予定でした。

 

 なお、ルート変更についてクラブツーリズムは、「バス会社の判断によるもので、当社とバス会社間では特別な取り決めはない」と説明。その上で、「道に迷い、市道に入り込んだ」ことを明らかにしました。

 

 バスの幅は2.5mで、道幅は2.6mとほぼ同じで横転。路面には約10㎝の積雪があり、バスはスタッドレスタイヤを装着していました。警察は、過失傷害の疑いで運転手から事情を聴取し、事故の詳細を調査しています。

 

 今回の事故は、積雪や凍結が起こりやすい地域において観光バス運行の安全対策の重要性を浮き彫りにしました。今シーシーズンの冬は、日本各地で例年よりも寒さが厳しく、降雪が増える予報が出ています。

 

 冬季観光シーズンの需要が高まる中、運行ルートの選定や通行止めになった際の取り決め、冬季訓練の導入など運転技術の向上など、ツアーを主催する旅行会社と運行管理者であるバス会社は安全管理の総合計画の見直しが求められます。

10月にはクラツーとJTBが海外バスツアー事故で2名の死亡事故

 今年10月には、クラブツーリズムが手配したトルコ周遊ツアーで観光バス横転し、その後、病院で治療中だった日本人男性が死する事故が発生しました。同じく24日には、JTBが手配したマレーシア横断ツアーで観光バスとトラックが衝突し、日本人女性が死亡する事故がありました。

 

関連サイト

クラブツーリズム

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