京都を舞台とした歴史小説で知られる直木賞作家・澤田瞳子さんの最新刊「京都の歩き方 歴史小説家50の視点」(定価1,760円)が、2025年3月26日(水)、新潮社から発売された。

同志社大学院で歴史研究者を志した経歴を持つ澤田さんは現在も京都に暮らし、同大学の研究室でアルバイトをしながら客員教授を務めるなど、ユニークな生活を続けている。
本書では、日常的に自転車で京都の街を巡る澤田さんが、紫式部の意外な食習慣や名物・八ッ橋の由来など、誰もが知っている京都の事柄を歴史小説家ならではの視点で深掘りし、50のエピソードとして紹介。地元の人でも意外と知らない、京都の新たな魅力が紹介されている。
刊行にあたり澤田さんは、京都が現在の姿に至った歴史的背景を知ることの重要性に触れ、「京都とは何かを問うことは、歴史とは何か、ひいてはわれわれ自身とは何かという問いにもつながる。本書がそんな模索へと踏み入る、細い散歩道となれば幸いである」と話す。