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【3.11から12年】宮城県石巻市の旧小学校2校が震災遺構として公開

 宮城県石巻市は2011年3月11日の東日本大震災で甚大な被害を受けた「旧門脇小学校」および「旧大川小学校」を石巻市震災遺構として公開し、震災を後世に伝え、防災学習の取り組みを行っています。施設の運営は石巻市震災遺構指定管理グループ。

石巻震災機構 門脇小学校

 震災発生時、門脇小学校の児童と教職員は近くの小高い日和山に避難し、1時間後の大津波の襲来から難を逃れました。本校舎は津波火災の炎に包まれました。学校の地区では500名以上が津波の犠牲になりました。

 旧門脇小学校は2022年4月、震災遺構として開館。本校舎内部の津波火災の被害を外部通路から見られます。体育館には津波の威力で原形をとどめない被災車両や実際に使われた応急仮設住宅の展示。特別教室には残されたげた箱や黒板の展示、地層の標本解説や被害の解説が展示。ガイドや語り部、学習旅行など防災学習のプログラムを実施しています。

 

 入館料は大人600円・高校生300円・小中学生200円。※20人以上の団体は100円引き。開館時間は9:00~17:00(最終入館16:00・月曜定休)。

 

 門脇小学校から北東部へ車で約40分。追波湾に注ぐ北上川の河口から5kmに位置する大川小学校は、川をさかのぼってきた高さ8mの津波に襲われ、児童74名、教職員10名が犠牲になりました。地区の犠牲者は418名でした。震災後、児童23名の遺族が市と県を訴訟。震災から8年経った2019年、最高裁は学校の防災体制の不備を指摘し、遺族が勝訴しました。

震災遺構 大川小学校
旧大川小学校

 旧大川小学校は2021年7月、震災遺構として開館。津波の威力で盛り上がった本校舎の床や、ねじり倒された渡り廊下を外から見られます。学校前にある震災伝承館は震災当日の出来事や裁判の解説展示。地域の団体がガイドや語り部を引き受けています。毎年3月11日、竹灯籠を灯し犠牲者を追悼する大川竹あかりが行われています。

 

 入場は無料。開館時間は9:00~17:00(年中無休)。

 

 現地アクセスは、旧門脇小学校はJR「石巻駅」よりタクシーで10分。旧大川小学校はJR「石巻駅」よりタクシーで45分、JR「鹿又駅」よりタクシーで25分。

 

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