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複数の外資系OTAが羽田空港で「白タク」斡旋疑い – 自民党議員がSNSで悪質業者の対策に言及

 2023年12月15日、自民党の武井俊輔衆議院議員は自身のXアカウントで、外資系OTA(オンライン旅行代理店)が不法な「白タク」の手配に関わっているとして、観光庁と調整し、年内に悪質業者の社名公表など対応について言及しました。

外資系OTAのトップページ

 この問題は、旅行関連ニュースサイト「トライシー」が12月11日に報じた記事により表面化しました。大手OTAのブッキング・ドットコム(オランダ)が羽田空港で白タクをあっせんしている事実が明かされ、記者の検証で中国系らしき白タクが手配された事例が報告されました。

 

 

 続いて、トライシーはアゴダ(シンガポール)やクルック(香港)、トリップドットコム(中国)などアジア系OTAに注目し、各社に質問状を送りました。そして、13日朝、クルック広報担当者から「白タク配車は行っていない」と回答を受けたことを報じた後、同日夕方、クルック経由で白タク配車が可能であった事実を報じました。その後、アゴダでも白タクが手配できることや、台湾系OTAのケーケーデイが、登録事業者の違反行為を認めたことが報じられました。

 

 この件について、よい旅編集部が武井俊輔事務所に聞くと、「インバウンドの課題解決に役割を果たす観光庁と調整している」とのことでした。同議員は宮崎交通、楽天トラベルでの勤務経験があり、観光分野の政策立案などに携わっています。

 

 なお、白タク問題は今夏のインバウンド増加とともに、羽田空港や成田空港、関西国際空港などで問題が顕在化していました。関係当局は啓発活動を行っていますが、白タク業者の実態把握に苦慮しています。国交省関東運輸局や近畿運輸局、警察などが連携して、白タクの実態把握と防止のための対策会議を実施する予定です。

 

 昨今、日本で外資系OTAが台頭する中、予約ミス被害にあったという人の声が聞かれることや、オランダ系ブッキングドットコムでは登録事業者への不払い、クレジットカードの情報漏えいなどの問題が報告されています。そして今回、訪日客の多くを占めるアジア圏旅行者のユーザーが多い外資系OTAを主にした(ブッキング社含む)、白タク斡旋問題が発覚しました。

 

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