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お盆に帰省しない単身者7割、ミドル女性3人に1人 交通費高騰と休養志向にみる「郷断ち」のプロセス

田舎の町並みと入道雲

 お盆を前に、帰省をめぐる2つの意識調査が7月末に発表された。20~49歳のひとり暮らしでは67.3%が「帰省しない」と回答。40~65歳の女性でも、別居する実親がいる人の34%が帰省しない予定だった。交通費の高騰や自宅で休みたいなどの理由で、帰省しない人が少なくない実態が浮かんだ。

ひとり暮らし、帰省しない人が67.3%

 不動産賃貸のエイブルホールディングスが運営する「ひとりぐらし研究所」は7月31日、「ひとり暮らしのお盆の実家帰省調査2026」を発表した。国内でひとり暮らしをする20~49歳の男女1105人を対象に、7月3日にインターネットで調査した。

 

 お盆に実家へ帰省する予定の人は25.8%で、前年より1.7ポイント低下した。一方、「帰省しない」と決めている人は前年より6.2ポイント高い67.3%に上り、帰省する人の2.6倍となった。

 

 帰省しない理由は「自宅でのんびりしたい」が37.1%で最も多く、前年より10.6ポイント上昇。「交通費が高い」は9.7ポイント上昇の23.4%だった。年代別では「自宅でのんびりしたい」が年齢とともに増え、40代では7割を超えた。「交通費が高い」は20代で多く、20代女性では54.3%を占めた。

 

 帰省する理由では「家族に会いたい」が60.7%で最多となり、「お盆の習慣として」が43.1%、「地元の友人に会いたい」が40.3%と続いた。

ミドル女性も34%が帰省せず 24.4%は未定

 WEBメディア・HALMEK upとハルメク 生きかた上手研究所も7月29日、「ミドルエイジ女性のお盆の帰省に関する意識・実態調査」を発表した。全国の40~65歳のHALMEK up会員女性573人を対象に、6月19~23日にWEBアンケートを行った。

 

 別居する実親がいる人のうち、今年のお盆に自分の実家へ帰省する予定の人は41.6%だった。帰省しない人は34%、予定が決まっていない人は24.4%で、帰省予定者を除くと約6割に上る。

 

 帰省予定者でも「宿泊しない」との回答が53.8%を占め、実家に宿泊する人は44.2%、ホテルや旅館を利用する人は1.9%だった。また帰省全体にかかる予算について、前年より費用が増える見込みとした人は16%で、新幹線代やガソリン代などの値上がりをあげる声があった。

 

 一方、帰省は親や実家の現在を知る機会でもある。実家へ帰った際に親の老いを感じたことがある人は96.4%に達した。帰省をきっかけに親の終活や相続を考えた人も80%に上った。

帰省しない選択と「郷断ち」 薄れる故郷への責任

 帰省しない理由には、交通費の高騰といった経済的な事情や、自宅で休みたいという個人の意向がある。一方、帰省の機会が減れば、親や実家、故郷の変化を直接知る機会も少なくなる。

 

 よい旅ニュース通信は2026年3月の記事「問われる『故郷への責任』―東京一極集中と地方衰退 郷断ちと帰省のかたち」で、進学や就職を機に故郷を離れ、帰省やUターンの機会が次第に失われていく状況を「郷断ち」と表現した。

 

 今回の2つの調査では帰省しない人が一定の割合を占めた。帰省は親の老いや、生まれ故郷の現状を知る機会でもある。帰省の減少は故郷とどう関わり、誰が責任を担うのかという問いにもつながっている。