前回のレポート(旅マエ編|旅くじ)から間が空きました。今回、初日の滞在地、オホーツクの中核都市「北見市」で体験した北見グルメなどについてレポートします。
記者Oは、女満別空港からバスで北見バスターミナルに向かいます。約40分で到着しました。バスターミナルは、JR「北見駅」の隣です。雰囲気からしても北見市の真ん中という感じ。市役所もそばにあります。北見市は北海道で最も面積が大きい地方公共団体だそう。北海道で最も大きいと日本一という気がしますが、国内4番目とのこと。
駅舎のそばにカーリングのまち・北見市をPRする白い郵便ポストがありました。北見市内には、あの女子カーリングチーム「ロコソラーレ」の拠点があります。市民参加のカーリング競技も盛んで、名実ともにカーリング日本一の街です。
宿泊先は、お馴染みのドーミーインシリーズ(ドーミーイン北見)です。地域の都市に滞在する時の定宿です。大体、中央駅や繁華街近くにあるので便利です。バス停前を通る幹線道路の大通西を渡ったエリアが北見の繁華街になっていて、ホテルもその一角にあります。
観光協会で焼肉店の情報収集
大通西を渡ると「北見観光協会」がありました。今回、空港から北見に直行した目的である「焼肉店」の情報を収集しましょう。スタッフさんから、「焼肉といえば北見でしょ。」という自信満々な冊子と、市街地界隈の地図をもらいました。その冊子は、地域活性団体が主催する賞で107点の応募から1つの賞に選ばれたとのこと。
記者Oがいる「北見エリア」にある約60軒の焼肉店がずらりと紹介されていました。写真と店名・住所・電話・営業時間・休日。炭又はガスの印が付いています。スタッフさんに希望するタイプを伝えると数軒候補に挙げて説明してくれました。
夕方の商店街で腹ごしらえ
ホテルに向かう途中、焼肉以外の北見グルメで夜に向けて?腹ごしらえしたくなりました。回り道をして商店街を歩きます。歩道のメニュー看板に近づくと、「きなり食堂」という和洋食的なお店があります。推しは、オホーツクカレーライスみたい。オホーツクの海の幸入りとは魅力的。出汁も溶け込んでいそう。初めから第一候補です。直ぐ先にもう1店、レトロな喫茶店「コバルト」がありました。ここの喫茶メニューも気になりました。昼の街中の散策で休憩を取りたい場所です。
※各店の写真を撮り忘れました。本文にリンクしておきます。
もう少し探してみましょう。
ホテル直前で、「ラーメン専門ささき」に遭遇。塩・正油・味噌の3種および、各種野菜のせ。オホーツクカレーライスと戦わせた結果、今は麺と判断して入店しました。難しい選択でしたが、ホテル近くであることや、2・3時間後に焼肉店でライスを食べてるだろうというのが理由でした。
北見の老舗、名店の名こそ相応しい「ラーメン専門ささき」
店内はオーナーのおばさまがお1人。記者Oは、正油野菜ラーメン(750円)にチャーシュー(100円)を注文。席は懐かしさを感じるコの字型カウンターで、調理場が目の前。必然とラーメン作りに目がいきます。1つのラーメンを丁寧に手作りしてくれていることが伝わります。
ついに目前に、正油野菜ラーメンが登場。香り高く美しい姿です。
旨味が凝縮しているスープは、しっかりした味とともに滑らかさ。記者Oは、ラーメンのスープを普段は飲みませんが、何年かぶりか飲み干していました。飲んでおかないともったいないと思いました。麺は中位のちぢれでモチモチ。新鮮でサクサクしている野菜炒めと相性ぴったり。
「北見の人がうらやましと」というクチコミがありました。言い得て妙です。記者Oは、多くの人がラーメンを好物と言うような意識は無くて、普段は月1-2回、食べれるかどうかですが、「ラーメン専門ささき」は日常通いたいと思う店でした。
店を出てホテルに向かう時、ラーメンの余韻に浸りながらオホーツクカレーライスのことも思い出していました。ルーに溶け込む海の幸を。
ドーミーイン北見
ホテルは店からすぐそこ。建物のテイストから初期のドーミーっぽさを感じます。言い方が正しいのかは分かりませんが。
ドーミーインは、日本全国どこの施設も安心して利用できます。初めての地の施設でもチェックイン後の流れが同じなので勝手も分かります。記者Oが利用する理由は、大浴場の多くが露天付き温泉。「サウナ」が常設。定評の高い朝食バイキングや、無料の夜鳴きそば、乳酸ドリンク、アイスなど気が利いています。ドーミーインの売りそのままです。前夜に飲み過ぎて朝風呂と朝食を逃すという失態時を除き、フレッシュしてチェックアウトできます。
週末旅行の金曜日
入室直後、パソコンを開き仕事を始めま・・・せん。そんな集中力はありません。金曜日発の週末旅行の妙は、15時過ぎると意解放されて、残っている作業は「とりあえず週明けでいっか。」となります。コロナ禍、その意識が進みました。金曜日、「とりあえず週明けでいっか。」が口癖になれば週末旅行も増えることでしょう。
時間は20時。そろそろ焼肉を食べに街へ繰りだしましょう。既に缶ビール2本でいい感じ。先程、少し「焼肉」のことを説明しました。北見は「焼肉の街」と言うことをご存じでしょうか。記者Oは3月、大阪で開催された観光イベントで北見ブースに立ち寄って知りました。網走と一緒のブースでした。
焼肉の街「北見」と言われる所以
北見市は、市民人口1万人あたり焼肉店の数が日本一と発表するなど、焼肉店の集積地です。北見市は国の飲食店調査を参考にしたり、市内焼肉店を回ったりするなど調査に力を入れています。コロナ禍の開店閉店など加味して、現在約70の焼肉店があります(市観光課)。なお、ライバルは長野県飯田市と言います。PRの入れ方は、北見市がリードしています。
焼肉店が多い理由は、昔、国鉄北見駅の南に市営のと畜場があったことまで遡ります。当時、使われていなかった豚の内臓を料理に活用し始めたのが朝鮮半島出身の人。お店でホルモンの鍋料理を出すようになりました。後に生肉処理の技術が向上したことで焼肉店が増えました。
現在、市内には食肉加工場も多く、新鮮な肉が流通するサプライチェーンが構築されています。北見焼肉は、ブランド肉の範疇とは異なり、新鮮な肉の流通と処理技術が特長と言えます。そしてやっぱり、牛や豚が育てられる環境そのものが北海道ブランドです。
どうせなら焼肉店をはしご?
観光協会で、ホテルの近く、コスパ、炭火と聞きました。冊子からいくつかの店に目ぼしを付けました。その中から、一番老舗ホルモン焼「とよ七」へ。その夜は2軒はしごする意気込みさえありました。せっかく北見にいるのだから。北見の焼肉店は、北見市公式「食&観光」ガイドも参照下さい。ズラズラでてきます。
ホテルから5分ほどで「とよ七」に到着。商店街から外れたところの車道沿いに建っていました。店構えは、地元のベテラン選手向け? いいじゃないですか、いいじゃないですか。恐る恐る入店すると、まさに昭和空間。靴を脱ぐ子上がりのテーブル席から見た正面奥(入口看板の裏)のテレビはロコソラーレのノンフィクションを放送している構図。
入店から広がる昭和
お店側が2人、男性客が2人。客の声が大きくて会話が酒の肴のコンテンツになります。先輩が部下に各地支店に赴任した時のことを話しています。新年度初頭がハイシーズンの旅先の飲み屋で聞く風物詩です。優しい先輩で後輩は良かった。
表面だけのとてもシンプルなメニューは牛5種・豚7種。つまみと飲み物が何種類か。迷わないのと、とにかく肉が安い。初めに、豚ホルモンと豚ガツ、牛サガリ、焼き野菜、ビール中ジョッキーを注文。こいつらを平らげたら、ご飯と牛カルビに行くつもり(感覚が抜けていない)。
いい感じの七輪が運ばれてきました。パチパチ鳴る炭火が食欲を増進させる。揃った肉をパシャリ。想像以上の量。1枚1枚の肉がごつい。
北見で焼かれ慣れている部位は内臓肉。「豚のホルモン」と牛の横隔膜の筋肉「牛サガリ」が2大看板です。 牛サガリはハラミと近い部位ですが、より希少らしく。ハラミは牛1頭に1か所、ハラミは2か所から取れます(ネット調査)。
焼き上がった肉を、オリジナル生タレ(非加熱)にどっぷり漬けるのが北見焼肉。生タレには北見特産の玉ねぎも混入しているよう。ちなみに北見玉ねぎは生産量日本一とのこと。
新しい発見「北見焼肉」
全てのお肉と生タレ美味しかった。きれいに処理された肉、食べた肉が持つ(モツ)エネルギー。撮影忘れましたが豚ガツ。噛めば噛むほどアーモンドのような香ばしい。気にいりました。途中、ご飯(小)は食べるもカルビとはいきません。もう入らないし、北見では牛サガリがあればカルビには休んでもらって良いと思います。会計3,050円也(驚)
安易に2軒目に入るのは難しい状況。その代わり、とよ七からホテルまでの界隈の焼肉店のネオンをご紹介。
北見焼肉店ギャラリー(9店舗—70店舗=残61店舗)
北見焼肉のハイシーズンは冬?
迎える夏、北海道は世界トップクラスの旅行地だと疑いません。にもかかわらず、年1の北海道旅行で北見焼肉を食べたい人には、冬の話をせざるを得ません。
昨年は中止でしたが、毎年2月上旬、「北見厳寒の焼き肉まつり」という、やらかし気味の焼肉イベントが開催されています。大規模でしかも屋外。氷点下10度以下の北海道。確実に修行です。あえて辛い季節に参加すれば一生忘れられない体験ができるでしょう。来年のイベント復活が待ち望まれます。
この他、例年10月~3月の間、市内ホテルに宿泊する人向けに「北見焼肉ミートクーポン」を販売しています。お得に焼肉を食べあれるクーポンだそう。
北見市は、明らかに冬の焼肉旅行を仕掛けています。仲の良い網走とも関係がありそう。今後のレポートで紐解いていきます。
次のレポートは2日目、電車で網走に入り、レンタカーを借りて観光施設や北海道の大自然を巡り。裏目的の釣りを楽しみます。
ここまでお読みいただいてありがとうございます。
後記
時間が空いたので北見市観光協会と北見市観光課に忘れた情報を聞きました。熱心に街を伝えていただける対応、有難がったです。(記者O)。